“結論から言うと、「一国からの脱原発」は不可能だと思います。今、世界ではどんどん原発が拡散しようとしている。インド、ベトナム、UAE、ブラジル……特に中国では、今後100基以上の原発が建設される予定です。先進国にいるわれわれが、それをただ「けしからん」と言えるでしょうか。石炭燃料で電気をつくり、街は燃費の悪いバイクや車の排ガスで息苦しい。そんな国々に、「このまま頑張れ」と言うことが許されるでしょうか。 石油は戦争をもたらし、北米のシェールガスは掘削による地震や水の汚染リスクが指摘されていて、石炭の健康被害も明らか。そういった問題を踏まえた上で、福島の教訓を生かして世界と対話していかなければ。世界のリアリティを複眼的に、国境の中だけじゃなく外から見ることが必要なんです。途上国の気持ちを無視して、自分たちだけは放射能に汚れたくない……なんていう時代じゃない。今、必要なのは真のエコロジーを語るリーダーだと思います。”
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世界の現実と日本の“反原発”の距離感 モーリー・ロバートソン「日本だけ脱原発……って、どうなんだろう?」 - インタビュー - 週プレNEWS
正しすぎる。
(via keisuh)
私は反原発派ではないが日本で少なくとも原発の新規建設は20年以上のタイムスパンで無理だと思う。中国などの新興国は急速に高まる電力需要によって原発「も」作らざるを得ない。それでも圧倒的に多いのは石炭火力なのである。アメリカは20年以上に渡って原発の新規建設ができなかった。昨年だか今年だかにようやく認可が下りた。 9.11 を体験したアメリカと日本を同様に比べても意味がない。
日本はチェルノブイリにもスリーマイルにも学ばなかった。日本の原発は技術的な問題以上に政治構造上の問題を抱えている。それが解消しない限り国民は納得しないだろう。今回の再稼動騒ぎも政治的には「下手糞」と言うほかない。沖縄基地問題もそうだが、札束で住民の頬を叩いて「説得」する時代は終わったのである。それまではガスでも石炭でも焚けるものは焚いてしのぐしかない。
ついでに言うと再生可能エネルギーは原発よりもあてにすべきではない。進んでるといわれるドイツやアメリカでも太陽光発電は全体の2%程しかまかなえない。風力は少しましだが、建設場所を選ぶ上、運用は原発より難しい。スペインのような例は特殊ともいえる(スペインは原発も稼動しているがロードベースで風力のほうが多い)。
さらについでに、「自然エネルギー」っていうのは止めてくれ。そのくくりでは化石燃料だって自然エネルギーだ。
(via hexe)