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"結論からいうと、ウナギは、もう詰んでいる。中国や台湾にも生息する広域分布種であり、共同して管理をする必要があるのだが、中国・台湾とは、会話のテーブルを準備したというような段階。実務レベルの協議が出来る状..."

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結論からいうと、ウナギは、もう詰んでいる。中国や台湾にも生息する広域分布種であり、共同して管理をする必要があるのだが、中国・台湾とは、会話のテーブルを準備したというような段階。実務レベルの協議が出来る状態にはほど遠い。日本単独で見たとしても、未だにシラスウナギの漁獲量すら把握できていない状況である(現在の漁獲量は報告された量を合計しただけで、シラスウナギの漁獲は、報告されないケースがかなりある)。日中台が協力して、これから禁漁したとしても資源が回復するかは微妙な情勢ではあるが、禁漁に近い措置を獲れる可能性はほぼ無い。

10年前なら、ニホンウナギを持続的に利用するという選択肢はあったかもしれないが、もうそういう段階ではない。「ニホンウナギの最後をどう看取るか」という段階である。今、我々がやるべきこと(できること)は、ウナギを反面教師にして、第二・第三のウナギを無くすことだ。水産物を持続的に消費するシステムを確立して、将来の水産物の消滅を食い止めることが重要である。

海の幸を少しでも良い状態で残していく。そのために何が出来るかをしっかりと考え、行動すること。それが、ウナギを食べ尽くしてしまった我々の、未来の世代に対する責任だと思う。



- ウナギをどう看取るか? - 勝川俊雄 公式サイト (via fialux)

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