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- プリントアウトした方が間違いに気づきやすいワケ - A Successful Failure (via fukunono22)
”マクルーハンの説明はこうです。紙に印刷して読むとき──つまり、反射光で文字を読むとき、私たちの受容モードは自動的に、そして脳生理学的に「分析モード」になり、心理的モードは「批判モード」に切り替わる。したがって、ミスプリントを見つけやすい。
反射光とは、本のページを読むときのように、紙に反射して、そしてインクが染み込んだ文字を浮かび上がらせて私たちの目に飛び込んでくる光をいいます。
分析モードとは、スキャナーが文書や画像の全体をスキャンするように、ドット単位で読み取っていくような情報の受け取り方をいいます。批判モードとは、能動的にチェックしつつ取り込んでいくような情報の受けとめ方をいいます。
これに対し、透過光とは、テレビを見たり、コンピュータのモニター画面で何かを見たりするときのように、ブラウン管やモニター画面から発せられる光線が、私たちの目に映像として入ってくるものをいいます。この場合、私たちの認識モードは、自動的にパターン認識モード、くつろぎモードに切り替わります。
パターン認識モードとは、細かい部分は多少無視して、全体的なパターンや流れを追うような読み取り方をいいます。分析モードの対極にあるもので、多量の情報を短時間に処理しなければならないときは、このモードになりやすいといえます。
くつろぎモードとは、あらゆる刺激に対して感覚器官を開放し、受動的に、送られてくるものをそのまま受け止めようとするような情報の取り込み方をいいます。
ここから、私たちが透過光で文字を読む場合は、何となく全体の流れを追うだけになってしまい、細部にあまり注意を向けることはできません。したがって、ミスプリントを見逃してしまうということになります。
- プリントアウトした方が間違いに気づきやすいワケ - A Successful Failure (via fukunono22)