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"そもそも北斎という人は技巧への探求に深く、論理的かつ柔軟にさまざまな手法を取り入れた人。カタブツの日本画ではなくマンガのルーツと言っていい浮世絵の中でも、ズバ抜けた闊達さを備えた人。ディズニーの100年..."

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“そもそも北斎という人は技巧への探求に深く、論理的かつ
柔軟にさまざまな手法を取り入れた人。カタブツの日本画ではなく
マンガのルーツと言っていい浮世絵の中でも、ズバ抜けた闊達さを
備えた人。

ディズニーの100年前に、マルで描く方法論を導き出し

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コンパスや定規を使って、幾何学的構成をも楽しんでおり
その最高傑作と名高い沖浪裏は、19の円で構成されてるらしいす。

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ここで凄いのは、道具を使ってそれなりに含みをもった作品ってのは
オブジェ作る現代美術オブジェ野郎でもいるわけですが
あいつらはホラ、クソ以下じゃないすか。
なんでかというと、感性という言い訳に逃げてるだけで伝統や
蓄積、計算や修練、過去への敬意と未来への挑戦とか完全欠落してる。
作品どころか人格ごとつまんないカッスカスの場合がほとんど。

でも北斎の含みには意味がある。と言い切れるのはその表現への向上心。

たとえば、沖浪裏で言えば、その作品の20年前に北斎が書いた波は

これ

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どんだけ可愛い波で納得してたんだ。
で、試行錯誤の中で迷った結果、このどーも君的波表現だったのが

後年、房総の彫刻家、ウェーブスカルプター、波の伊八の彫刻を見て

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現在我々が見ることの出来る、沖浪裏に昇華させた、と。

凄いのは伊八のラインをさらに進化させてるとこ。
波頭のもつケレンとか、武者絵のもつそれに匹敵する勢いと演出。

そういうとこが自己満足連中とは全然違うでしょ。表現へのたゆまぬ努力と喜び。
幾何学的なアプローチはすべて表現の為の下地であり
それらを踏まえたうえで、なお伸びやかに波を散らし構成を深める。
実に楽しそう。絵を描くことが好きなのが伝わってくる。マーベラス。”

- 直撃!地獄日報5 - パケ詐欺日報 (via fyfyfy)

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