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- 朝日新聞デジタル:ソニーが革新力を失ってきた理由 久多良木氏に聞く - 経済・マネー (via katoyuu)
――日本の電機産業になぜイノベーションが起きにくくなったのでしょう。
「ソニーに入社して最初の10年間は、ホントに好きなことがやれた。ブラウン管テレビ全盛の時代だったが、平面テレビがやりたくて、当時は金(きん)より高かった液晶素材を買って小さな液晶テレビを試作した。これが入社1年目。そういうことを勝手にやらせてくれた。そのあと世界最初の電子カメラの開発にかかわった。それが4年目だった」
――自由に研究できたのですね。
「もう毎日が楽しい。会社が大学の研究室の延長のような感じで。風呂と着替えで家に帰るぐらいだった。ところが、ある日『おや』と思うことがあってね。それが入社して10年経ったころのことだった」
――いったい何が?
「新しいフロッピーの技術を考えて学会で発表し、他社に呼びかけて規格化しようとしたら、急に『やめたら』と圧力がかかった。聞けば、別チームが同じようなことに取り組んでいて大型商談中だった。私がやっていたのは、それよりもっと先進的な技術で……」
「その後も、他社のゲーム機用にデジタル音源を開発していたら、またまた横やりが入った。複数の部門から『敵に塩を送るとは何事か』と」
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