“ニュートン誕生の前年に亡くなったガリレオは、ニュートンの第一法則の初歩版を思いつき、多くの物体の運動を数学的に説明することができた。ガリレオはさらに、一定の高さから落とした物体はすべて、(空気抵抗がなければ)同じ速さで落下することを発見した。しかし、なぜそれが正しいのかは説明できなかった。ヨハネス・ケプラーは、惑星の軌道がどのように機能するかについての基本法則を解明したが、なぜそうなるのかはまったくわからなかった。ニュートンはその“〝なぜ”〟を説明した。そして、すでに見たように、その答えと、答えが導く結論の多くには、直観的なところなど少しもなかった。 運動に関わる諸力はわたしを魅了してやまない。重力は常にわたしたちにつきまとい、宇宙の隅々まで行き渡っている。そして、重力について驚くべきこと──のひとつ──は、離れていても働きかけてくるという点だ。わたしたちの惑星が軌道上にとどまっていること、一億五〇〇〇万キロメートル離れたふたつの物体間に引力があるがゆえにわたしたち全員が生きていることを、あなたは一度でもじっくりと考えたことがあるだろうか?”
- これが物理学だ! マサチューセッツ工科大学「感動」講義 / ウォルター・ルーウィン (via highlight)
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